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雑節(ざっせつ)について
雑節ということばが暦に登場するのは明治20年暦から
日本の暦(こよみ)で二十四節気(せっき)以外の、 季節の移り変りをより適確に掴むために設けられた日。 現在の雑節(ざっせつ)には節分(せつぶん)、
彼岸(ひがん)、社日(しゃにち)、八十八夜(はちじゅうはちや)、入梅(にゅうばい)、半夏生(はんげしょう)、二百十日、土用(どよう)の9つがあります。
一般に雑節と呼ばれるのは、次の9つである。
- 節分
- 彼岸
- 社日
- 八十八夜
- 入梅
- 半夏生
- 土用
- 二百十日
- 二百二十日
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「立春」「立夏」「立秋」「立冬」など「二十四節気」[ニジューシセッキ]は、農作業の目安にするために中国で作られた暦です。「雑節」は、さらに季節の変化をつかむための目安として日本で補助的に作られた暦です。
「雑節」には、「彼岸」・「八十八夜」・「入梅」・「半夏生」・「土用」・「二百十 日」・「節分」などがあります。
その年ごとの「雑節」については、国立天文台が「二十四節気」と一緒に毎年2月初めに翌年の暦(暦要項)を発表しています。
「雑節」の個々の暦日については『NHK気象・災害ハンドブック』に、放送での説明のしかたを含めて詳しく記述されており、その抜粋・要約を以下に記しておきます。
- 彼岸―[ヒガン]「春の彼岸」は春分の3月21日ごろを中心にした前後3日間の計7日間、また「秋の彼岸」は秋分の9月23日ごろを中心にした前後3日間の計7日間。 放送 彼岸の始まる日を「彼岸の入り」、春分・秋分の日を「彼岸の中日」と表現してもよい。
- 八十八夜―[ハチジューハチヤ]5月2日ごろ 立春から数えて88日目。「八十八夜の別れ霜」といって霜の季節も終わりを告げる。
- 入梅―[ニューバイ]6月11日ごろ 南北に長い日本では、実際の梅雨入りは、年により、またところによって違う。「入梅」は暦のうえでのみ使い、気象上は「梅雨入り」とする。
- 半夏生―[ハンゲショー]7月2日ごろ 半夏は、「からすびしゃく」という薬草で、半夏生は、その若根が生じるという意味。梅雨の最盛期で、地方によっては、 この日までに田植えをすませる習慣があり、八十八夜とともに、農作業の大切な目安だった。
- 土用―[ドヨー] 7月20日ごろ 現在では夏の土用だけが使われている。旧暦では、立春、立夏、立秋、立冬の前の18~19日間をすべて土用と言っていた。
- 「二百十日」[ニヒャクトーカ]―9月1日ごろ 立春から数えて210日目。古くから、台風が来て暴風雨が起こりやすい日と言われているが、記録を調べると、台風の襲来はこの前後のほうが多い。
- 節分―[セツブン]2月3日ごろ 立春、立夏、立秋、立冬の前日の季節の変わり目を言ったが、暦には立春の前日だけが記載されるようになった。
(『NHK気象・災害ハンドブック』p.18、p.109~113参照)
引用元: 「雑節(ざっせつ)」 | ことば(放送用語) - 放送現場の疑問・視聴者の疑問 | NHK放送文化研究所
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- 2024/02/01
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