3啓蟄(けいちつ)

3. 啓蟄(けいちつ) 3月5日〜7日 

冬ごもりをしていた、虫が目覚め動き出す。「啓」は開く、「蟄」は虫が隠れるという意味

七十二候

  • 蟄虫啓戸 (すごもりむしとをひらく) 冬ごもりの虫が土から出てくる(3/6~10頃)
  • 桃始笑 (ももはじめてさく) 桃の花が咲き始める(3/11~15頃)
  • 菜虫化蝶 (なむしちょうとなる) モンシロチョウの幼虫が羽化する(3/16~20頃)

地中で冬眠していた生き物たちが、地上に出てくる啓蟄。

人の体も動き出しますよ!

春の節気「啓蟄」。 「啓」は開く、「蟄」は虫などが土中に隠れ閉じこもるという意。

つまり、啓蟄(けいちつ) は、冬眠していた虫たちが春の暖かさを感じて地中からはい出し始める季節。

人間も活動開始です。(五臓六腑の・・深い意味で・・・)

春吾秋凍(しゅんごしゅうとう)

流行先取りのお洒落さんは、要注意。

三寒四温と言われ、寒暖の差が激しいこの季節。中国の養生法「春吾秋凍(しゅんごしゅうとう)」。 「春になってもすぐに薄着にならず少しづつ薄着に。秋になってもすぐに厚着にならず少しづつ厚着に。」ということです。流行先取りのお洒落さんは、要注意。

春は肝。イメージは木。

【肝】【脾胃】のケアしましょう。

薬膳的には、【春は肝の養生】と言いますが、中医的には合わせて【脾胃】の食養生もポイントになります。

春に属する、五臓六腑の「肝(かん)」。肝は「木」のイメージ。木は枝葉が空に向かって成長するように「上昇」していきます。

ストレスで胃腸がやられる中医的理由

胃潰瘍や逆流性食道炎を中医でみると

木が成長するのに、周りに囲いがあったらどうですか?木の成長が抑制されてしまいます。 これが肝がストレスで気が停滞してしまう、(気滞)になるメカニズムです。

そして木は、大地の土に根を張って成長する、つまり、土と関係しています。そのため春は「土」の性質を持つ脾胃(胃腸)もダメージを受けやすい季節なのです。つまり肝が弱りすぎると(気滞体質が強くなると)、 胃腸がやられてしまうのです。(肝火犯胃)これが、ストレスで胃腸が不調になるメカニズムです。

しかし、この肝の気のめぐりの状態(気の停滞)は、西洋医学では見えないので、中医目線で早めに管理したいものです。

春困(しゅんこん)

春は「肝」の働きが活発になる季節。同時に「脾胃」を傷めやすい。

春は「肝」の働きが活発になる季節。同時に「脾胃」を傷めやすい季節でもあります。

特に、 春になると《頭がぼんやりする、眠気や倦怠感が強い、不安感やうつ状態、》という不調は中国では「春困しゅんこん」と呼ばれ、胃腸虚弱(脾の気虚)によって脳やからだのエネルギー不足(気血両虚)で起こると考えられています。

 

真面目な人がなっている《気滞体質》

ステップが上がる前にケア

とくに、几帳面で、責任感が強く、真面目なタイプな方は、ストレスを感じやすく《気滞体質》になりがち。

気滞体質にはステップがあり、中医では各ステップに名前が付いています。(治療対象で、方法が異なるからです。)ステップが上がると、目に見える症状が出始めます。このころになると、西洋医学でもやっと病名が付きだします。食欲もなくなり、気がふさぎ、さらには便秘・咳・頭痛・眩暈・胃潰瘍・嘔吐(逆流性食道炎なども)・不眠とかになったりします。

中医学ではこの状態を「肝鬱気滞(かんうつきたい)」とか「肝鬱(かんうつ)」と言います。中医ケアをしないとさらに次のステップに。

「肝鬱(かんうつ)」は、西洋医学では交感神経と副交感神経の調和が乱れている状態。「自律神経失調症」や「うつ病」などと診断されることもあります。

中医では気の巡りが悪く停滞すること、つまり強くなった気滞体質なのです。

気滞体質には気分転換を。

目に見えない気の停滞のケアはアロマや散歩でも

ストレスを上手に発散していくようにしましょう。【疏肝理気(そかんりき)】。 イライラしてきたら、気滞になった合図です。

柑橘類やジャスミンなどのアロマオイルで香りで癒されたり、好きな音楽を聴いたり、いつもと違う道を通ったり、旅行で非日常を過ごしたり、ツボをマッサージして気巡りを良くしたり。

美味しいお料理を食べたり作ったりして五感を満足させたり。

まるで、木が囲われたように、あまり動かず、情報がたくさんはいってくる、 パソコンに向かっている時間が長い現代人は要注意。 意識しながら、出来るだけ自分の五感を喜ばせてあげて下さいね。

春はほどほど酸味としっかり甘味で!

肝には酸味、脾には甘味。

肝の働きには酸味が良いのですが、肝が活発になり過ぎると、今度は、 脾(消化器系)を傷めてしまう【木(肝)剋土(脾)】ので、酸味を意識的にほどほどに摂りながら、豆や芋などの自然な 甘味を多めに摂り、脾の働きを助けるのが良いです。

啓蟄にオススメ食材

  1. 紫蘇
  2. バジル
  3. 菜の花
  4. 菊花
  5. 玫瑰花マイカイカ
  6. 青梗菜
  7. カリフラワー
  8. せり
  9. 人参
  10. じゃがいも
  11. ピスタチオ

真由美メソッドだから簡単に出来て美味しい、 アリゴレシピ作り方>>> NHKでも出演させていただき世の中のアリゴブームの先駆けになったと自負している自信作。 レシピ>>

関連記事

TOP
error: Content is protected !!