19立冬(りっとう)

19.立冬(りっとう)

「立冬」の中医学的養生法《多温熱 少寒涼》【滋陰潤肺】【温陽補腎】

もう立冬です。気も暗くなりそうですが、中医学では冬は春に向けて、蔵(蓄え)の時期。ポジティブですね!!

中国では、《冬にきちんと蓄え(蔵)しないものは、春に病いになる》と言います。つまり

一年で一番ダイエットをしてはいけない
季節が冬だということですね。

最古の医学書、『黄帝内経』には、 「冬は「閉藏」。万物は静かに沈んで消極的になる。大河の水は凍り、大地は凍って裂ける。 人は陽気をかき乱すべからず。早く寝て遅く起き睡眠をしっかりとり、 太陽が出てから働き始めること。 心を伏せ隠すように静かに過ごし、厳寒を避け体中の温を保ち、皮膚を引き締め、陽気を奪われないようにする。以上が冬の気に応じて臓気を養う道。逆らえば「腎」を傷つけ、 春に萎えて動かなくなる病になり、手足が動かなくなる。』と書かれています

立冬はダイエットが無意味に終わる時期 

立冬は陽気が潜蔵し、陰気が極まる時期。動物が活動を休止して冬眠に入るのもこのため。
人間とて例外ではない、のが中医学の考え方。滋陰のものを積極的にとり、春に備えましょう。

冬にダイエットがNGな理由

中医学的には冬の食養生は腎を補うのが一番のポイント。

同時に辛いものを適度にいただき寒さをとると考えます。



立冬おすすめ食材。黒い食べ物。

黒い色の食べ物・・・。中医の五臓六腑の中の腎に入るということを意味します。(帰 腎 経)

黒い色の食べものとは

  • 黒豆
  • 黒ごま
  • 黒米
  • 黒木耳(黒きくらげ)
  • くわの実桑

これらは
養腎補腎の食べもの。つまり・・・・中医翻訳すると・・・アンチエイジング食材ってことです。

スパイス類

  • 山椒
  • 生姜
  • 胡椒

など。

冬には、スパイスの効いたお料理を食べると良いです。食欲が増し、血液の循環が良くなり、寒さに強くなります。

さらに、レバー類を時々食べておくと、中医の腎の子、肝を養うことになります。(春の養生の先まわり)あとは、

  • 大根
  • ゴマ
  • ひまわりの種
  • などを食する事で寒さに対する抵抗力をつけることができるのです。

    ビタミンA、Cは耐寒能力を高めます。そして血管を保護することにもつながります。

     

    体にいい薬膳素材でお祝い膳に黒豆赤飯

    体にいい薬膳素材でお祝い膳
    黒豆赤飯

    セルクルでぬいて、おもてなしに。 炒った黒豆をごはんにいれて炊き込む黒豆ごはん

    「腎兪(じんゆ)」「三陰交(さんいんこう」


    ツボ「腎兪(じんゆ)」

    「腎兪(じんゆ)」

    「腎」は温めるが吉。 背骨の腰のあたりの両側に「腎兪(じんゆ)」というツボを冷やさないように

    婦人科のとても大切なツボ

    足首の内くるぶしの少し上のツボ、「三陰交(さんいんこう」。ここは冷やさないように。

    中医学の痛みについて・・・

    不通則痛、通則不痛「通っていなければ痛い、通れば痛くない」


    中医学では、​“不通則痛、通則不痛“といいます。 「「気血」が通っていなければ痛い、「気血」が通れば痛くない」ということ。 ツボを押したときも痛かったところは気血の巡りが悪いか、停滞して巡っていないところです。  押して痛くなかったところは、きちんと気血が通って巡っているところなので健全です。 押して痛かったツボは、気血が詰まっていて巡りが悪いので、 痛くなくなるまで優しくモミほぐしましょう。気血が通れば暖かくなって、痛くなくなってきます。(整体とかで も経験された方もいらしゃるでしょうね) 気血の詰まりが取れて流れ、巡りが良くなると体調がよくなるはず。 痛いところを放置しておくと、プチ不調が我慢できない不調になっていきます。ツボやおすすめ食材で流していきましょう。 あなただけの薬膳や体質診断、中医学に関するご質問はココならで受けつけております。

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    特に漢方体質の気虚体質の人は(少し運動すると汗をかきやすく、疲れて喋る気が失せてしまうような人)

    立冬を過ぎたら、厚着をして補気をしましょう。

    気虚体質の人に

    オススメ食材は

  • 山芋
  • 赤なつめ

  • 落花生
  • など。

    血虚の人(目がかすんだり、物忘れをしやすい人)にオススメ食材は、

  • レバー
  • 龍眼肉
  • 黒キクラゲ

  • ほうれん草
  • など。

    また全ての体質の人に立冬過ぎたらオススメなのが

  • 羊肉
  • 根菜類
  • 山芋
  • さつまいも
  • じゃがいも
  • 大根
  • 旬の物を意識していれば、自然と中医薬膳を実践していることのなりますね。

    この根菜類は地中で育つもの。冬は《収蔵》。冬の陰を補うのに最適な薬膳食材です!

    逆に

  • ニラ韭菜
  • 陽気を発散してしまう食べものを多く食べすぎないように。

    冬の養生で補うのには、それをきちんと消化できる胃腸があってこそ。
    お粥などで胃を温めながら養生しましょう。
    お米のお粥のほか
    何かをトッピングして栄養価を高めましょう。

  • ゴマ:益精養陰
  • 大根:消化化痰
  • 小麦粉を使ううどんもオススメ。(養心除煩:イライラを抑える)
  • 立冬の養生のポイントは
    《多温熱 少寒涼》
    冬はたんぱく質や脂肪を適宜とりビタミンAやCやミネラルをしっかりとり、寒さに耐えれる体力づくり。
    また多目にとると良いオススメ食材は

    もち米
    たかきび

    赤なつめ
    クルミ
    龍眼肉
    かぼちゃ
    牛肉
    ラム肉
    ニラ
    など

    《鹹味入腎補益陰血》
    秋冬に養陰。冬には養腎。塩味は腎に入り、補益陰血。血になるものもしっかりと食べよう。
    昆布
    海藻

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